僕は物心が付いた頃から犬が欲しくて、何度も何度も親にお願いしてやっと犬を飼ってもらったのが、小学校高学年の頃のお話だった。
そのミニチュア・ダックスフンドが死んでからは長年、犬を買うことはなかったけど、ずいぶんと期間があいて、実家ではミニチュア・シュナウザーを飼いはじめた。
僕はボーダー・コリーを飼っているし、僕の弟はチワワを飼育している。
実家で今でも飼っているミニチュア・シュナウザーや、僕が飼っているボーダー・コリー、弟のチワワもそうなんだけど、過去に犬を飼ったことがある経験というのは、ずいぶんと活かされているもののように感じる。
僕が子どもの頃に飼っていたミニチュア・ダックスフンドは、僕の家族にとって、始めての犬だったので、育て方や飼い方も、間違ったことが多かったと今になっては思う。
今回の記事の目次
誰もが最初は飼育初心者
そもそも、僕が初めて犬を飼ってもらった時代は、昭和の終わりごろの話で、当然、今のようにインターネットは普及していなかったし、犬といえば庭付きの家で外に犬小屋を置いて飼うものというイメージが強い時代だった。
今ほどペットはブームになっていなかたったと思うし、飼い方の正しい知識を持っている人も少なかったと思う。
飼っていた犬はミニチュア・ダックスフンドだったので、比較的最近の話なのかと思う人もいるかもしれないけど、当時はダックスフンドといえば、スタンダード・ダックスフンドのスムースヘアーしか知られていない時代だった。
ロングヘアードのミニチュア・ダックスフンドを連れて散歩していると、「なんという犬種ですか?」と聞かれることも多かった。
そんな昔の話なので、今ほど犬の正しい飼い方は知られていなかった。
あくまでも僕や僕の家族が知らなかっただけで、一般的には常識ということはあったかもしれないが、今ほど、こうした方がいいであったり、こういう事をやってはいけないという情報を持っていなかったのは確かだった。
では、今となっては間違った飼い方をしたなぁと思うことを挙げていこうと思う。
フィラリア? 混合ワクチン??
今でこそ、混合ワクチンを毎年打つことは常識となっている節はあるけど、当時はそもそも、混合ワクチンを打つ必要があるという情報すら持っていなかったと記憶している。
動物病院は病気や怪我をしてから行くもので、病気の予防に行くところだとは全く考えていなかった。
フィラリアもそうで、フィラリアの薬は投与していなかった。
結局、混合ワクチンもフィラリアの予防薬も投与せずに飼い続けた。
このミニチュア・ダックスフンドは10年で死んでしまったので、室内で飼育している小型犬の割には、早死したほうだと思うが、死因は伝染病でもフィラリアでもなく、癌だった。
フィラリアは感染力の高い病気だと言われているけど、室内で飼育していたこともあり、感染を免れたのだと思う。
もちろん、過去に飼っていた犬が混合ワクチンやフィラリアの予防をしていなくても平気だったので、それらの予防は不要だと言っているわけではない。
今実家で飼っているミニチュア・シュナウザーも、僕が飼っているボーダー・コリーもしっかりとフィラリアの予防と年に一度の混合ワクチンは受けている。
冬は寒いので散歩のデビューは春になってから
ミニチュア・ダックスフンドを迎え入れたのは冬場の事だった。
子犬なので風邪を引いてはいけないという理由で、散歩デビューは春まで先送りした。
子犬の時期というのは大事な時期で、この時期にいかに多くの人間や犬と接触できるかで、社会化できるかどうかが決まる。
当時はそんなことを知るよしもなかったので、犬の健康のために、良かれと思い箱入り娘にしていた。
結果、重要な子犬の時期に色んな人や犬と接触する機会がなかったものだから、とんでもなく人見知りで、犬や猫を怖がるビビリ犬になってしまった。
食べてはいけない食材
タマネギなどのネギ類や、チョコレートは犬が食べてはいけない食材だとよく知られているが、当時はまだ、みんなが知っている常識ではなかった。
ひょっとしたら、タマネギが入っているハンバーグの一部や、牛丼の一部を、おやつやご褒美として与えたことがあったかもしれない。
幸いにも、タマネギ中毒やチョコレート中毒で体調を崩したことはなかったので、与えなかったか、与えたが平気だったのどちらかなのだろう。
僕が犬にタマネギは良くないということを知ったのは、テレビ番組で動物病院の24時間といった番組で、タマネギを食べた犬が深夜に運ばれて来たシーンの解説だった。
服従訓練
服従訓練なんて知らないから、本当に適当に飼っていた。
父親と母親には服従していたが、子どもだった頃の僕には服従していなかった。
自分と同じくらいの立場か、自分より下の立場だという認識で僕のことを見ていたはずだ。
こたつの中で寝ている所を引っ張りだそうとしたら、手を噛まれることもあった。
せっかく気持ちよく寝ている所にちょっかいを出したのだから、犬にしてみれば大迷惑だとは思うが、そうであっても、人の手を噛むことは看過できない。
初心者の頃の経験は次の飼育に生かされる
最初に飼った犬の育て方を相当間違えてしまったことは残念なことだが、次に飼う犬は、その反省を踏まえて飼うことができた。
実家で飼っているミニチュア・シュナウザーは子犬の頃にパピー教室でしっかりと社会化させたので、どれだけ犬を見てもまったく物怖じしない勇気のある犬になった。
ドッグランでドーベルマンをワンワン言いながら追い回していたので、怖いもの知らずである。
僕が飼っているボーダー・コリーは、しっかりと服従訓練をした。
ボーダー・コリーの運動量で、言うことを聞かないわがままな犬や噛む犬になってしまうと取り返しの付かない大変なことになると思ったからだ。
また、初めて飼ったミニチュア・ダックスフンドも、実家で飼っているミニチュア・シュナウザーも、物音やチャイムに反応して吠える犬だったが、吠える犬に育ってしまった反省を踏まえ、僕のボーダー・コリーは、子犬の頃から吠えないしつけを行った。
その結果、犬に吠えられても、チャイムが鳴っても、物音が聞こえても、一切吠えることのない犬になった。
極稀に、テンションが上がりすぎた際に、思わず「ワン」と吠えることがあるが、年に数回吠えるかどうかというレベルなので、かえって新鮮に感じる。
実家で飼っているミニチュア・シュナウザーも、僕が飼っているボーダー・コリーも、完璧に正しい飼い方ができているとは思っていない。
しかし、初めて犬を飼ったときよりも、2匹目。2匹目よりも3匹目と、飼い方のコツを掴んできているのは確かだ。
今の僕は、犬がいない生活は考えられないレベルで犬を飼育しているので、これからも犬を飼い続けると思うし、次に犬を迎え入れるのは、今飼っている犬が死んでからではなく、その前に多頭飼いをしてみようかと考えている。
今後も日々、精進しながら、犬との良い関係を作っていきたいと思う。
最初はおとなしい犬種から飼い始めるのが良いのではないか
いくら勉強していても、なかなか、犬を飼うということは難しいものだ。
なので、最初はおとなしい性格をした犬を飼うことをおすすめする。
小型犬ならシー・ズーは極めておとなしい性格をしているので、しつけに少々失敗してもなんとかコントロール下に置くことができるだろう。
大型犬ならば、ゴールデン・レトリーバーや、ラブラドール・レトリーバーのような、賢くて優しい性格をした犬を選択するといいだろう。
いきなり秋田犬やジャーマン・シェパードを飼って、しつけに失敗して、コントロール不可能になった場合、咬傷事故が起こったり、とても飼えないと保健所に連れて行かれ、犬にとっても、飼い主にとっても不幸なことになることが考えられる。
まずは飼いやすい犬種でコツを掴むところから始めるのが一番なのではないだろうか。