血小板減少症とは、血液に含まれる血小板の数が減ってしまう病気です。
このページでは犬の血小板減少症についての症状、原因、治療方法、予防方法を解説いたします。
ただし、あくまでも参考として捉えてください。
決して当ページの内容だけで素人判断はせず、問題がありそうな場合は速やかに獣医師に相談してください。
症状
- 口内や鼻の粘膜、皮膚に出血斑
- 傷口からの出血がなかなか止まらない
- 鼻血
- 吐血
- 血尿
- 血便
血小板は血液内存在しており、血を固める効果を持っています。
その血液中の血小板の数が減少してしまう疾患です。そのため、口や鼻、皮下に点状出血の跡が見られたり、血が止まらなくなります。
また吐血、血便、血尿などがみられることもあります。
出血がひどい場合には貧血になることもあります。
原因
白血病や、ジステンパー、犬パルボウイルス感染症、レプトスピラ(犬チフス)、フィラリア症といった、細菌やウイルスへの感染が原因と続発性のものと、原発性のものがあります。
白血病やウィルス感染などによって起こる続発性のものと、原発性のものがあります。
原発性の特発性血小板減少性紫斑病はITP(idiopathic thrombocytopenic purpura)とも呼ばれている血小板自己抗体による自己免疫性の病気です。
内出血で斑点が見られることがあるため紫斑病とついていますが、必ずしも紫斑がでるわけではなく、確認できない場合もあります。
他には骨髄の異常、脾臓の異常や、悪性リンパ腫、白血病といった悪性腫瘍(ガン)が原因となる場合もあります。
また、他の病気の薬を投与することにより血小板が減少する場合もあります。
掛かりやすい犬種
オールド・イングリッシュ・シープドッグやスタンダード・プードルに発症例が多いとされています。
シー・ズーなどの白い犬が掛かりやすいという説もあるようですが、被毛が白く肌もピンク色のために、斑点が見つかりやすい(発見しやすい)ためにそういわれているだけの可能性も考えられるでしょう。
治療
ガンや感染症など、別の病気が原因となっている場合は、まずその基礎疾患の治療を行います。
その上で内服液で症状を抑え、貧血の場合には輸血を行ったり。出血があれば処置を行います。
他には血小板の量を増やすために免疫抑制剤などが投与されることもあります。
予防方法
予め予防する方法はありません。
常に愛犬の様子を気にかけ、おかしな出血や斑の出血を見かけたら、すぐに動物病院で診断を受けるようにしましょう。
早期発見・早期治療ができればコントロール可能な事が多い病気ですので、手遅れになる前に発見しましょう。