胸膜炎とは、肺と胸郭の内側を覆っている胸膜という膜に炎症が起こった状態のことを指します。
このページでは胸膜炎についての症状、原因、治療方法、予防方法をご説明します。
ただし、あくまでも参考として捉えてください。
決して当ページの内容だけで素人判断はせず、問題がありそうな場合は速やかに獣医師に相談してください。
症状
胸腔の内部をおおっている胸膜という膜が炎症します。
炎症が起こることにより胸水という水が大量に増え、肺が圧迫されることもあります。
症状が軽い場合は運動を嫌がるようになり、呼吸が荒くなる程度ですが、重度の場合には前足をつっぱった動作を行うようになり、呼吸困難を引き起こします。
また、同時に咳が出たり発熱がみられることもあります。
最悪の場合は死に至ります。
原因
犬伝染性肝炎ウィルスや細菌、真菌などの感染によるものです。
この他、腫瘍やガン、胸の外傷が原因になることもありますが、犬の場合、多くの発生原因は感染症です。
治療
肝炎などの病気が原因となって胸膜炎が発症している場合には、その原因となる疾患の治療が行われます。
染み出てきた液体(胸水)が見られる場合には、胸腔に針を指し、胸水を吸い出します。
吸いだした胸水を分析し、病原体の特定ができれば、その病原体に最も効果の高い薬の投与が行われます。
できるだけ綺麗な空気の元で安静に過ごすようにしましょう。
可能ならば空気清浄機の導入も検討しましょう。
予防方法
犬伝染性肝炎などの感染症が原因となることが多いので、それらの病気に掛かった犬と接触したり、撒き散らした唾液などに触れないようにしましょう。
混合ワクチンで予防することができる病気も多いので、年に1度の混合ワクチンの接種を検討しましょう。
普段から愛犬の様子を気にかけ、少しでもおかしいところがあれば、動物病院で詳しく診断してもらい、早期発見、早期治療を行いましょう。