- 犬種
- ハリア
- 原産
- イギリス
- 役割
- 猟犬
- サイズ
- 中型犬
- オスの体高
- 48〜53cm
- オスの体重
- 18〜27kg
- メスの体高
- 48〜53cm
- メスの体重
- 18〜27kg
- 2014年のJKCの登録件数
- 0頭
歴史
ハリアはイギリス原産の嗅覚ハウンドです。
ハリアという名前は、ノルマン語で狩猟犬を意味する、harierからきています。
イギリスに古くからいる獣猟犬の典型的な犬なのですが、その由来については明らかになっていません。
古い時代、ハリアはフォックスハウンドと同じ犬種とされました。
13世紀頃には、優れたウサギ狩りの猟犬として、イギリスでは高い人気を得ていました。
イギリスで古くから行われてきたフォックス・ハウンドの群れによるキツネ狩りは、馬に乗って行われる貴族のスポーツでした。
これに対して、ハリアの群れによるウサギ狩りは、必ずしも馬に乗って行う必要はなく、徒歩で追いかけることが出来ることが特徴です。
この犬が登場したおかげで、高価な馬を必要としなくなったので、庶民でもウサギ狩りを楽しむことができるようになり、キツネ狩りをしのぐ程の人気スポーツ(娯楽)となりました。
ハリアの群れを使った狩猟を「貧者の贅沢」と呼んだそうです。
1260年にエリアス・デ・ミッドホープ卿によってウサギ狩りの目的のために作られた、ハリアの群れがあったと記録が残っています。
ハリアはフォックス・ハウンドを小型化したものですが、小型化のために小型のグレーハウンド(今は現存しない)と交配されたという記録が残っています。
しかし、ウサギ狩りの人気が衰退するとともに、頭数が激減しました。
愛犬家たちが、生き残っていたハーリアをなんとか保存しようと、イングリッシュ・フォックスハウンドと交配させ復活に至りました。
そして、この交配によって、ウサギ狩りだけではなく、キツネ狩りにも対応できるようになりました。
しかし、近代の狩猟において、ハーリアは必要性がなくなり、再び減少を始めました。
さらに悪いことに、第一次世界大戦と第二次世界大戦という、2つの世界大戦によって状況は悪化の一方をたどり、もはや絶滅目前にまでなりましたが、ここでも熱心な愛犬家たちにより存続させることに成功して現在に至っています。
原産国はイギリスの犬ですが、フランスなどのヨーロッパ諸国やアメリカなどで、実用犬として多く飼育されています。
特徴
フォックス・ハウンドより一回りほど小さく、ビーグルより二回りほど大きい犬です。
日本人にも馴染み深いビーグルを大きくしたイメージだと伝えると理解しやすいかと思います。
体型や毛色からも、これらの犬種との近縁種であることが窺い知れます。
頭部はビーグルほど幅広くはありません。
額は平べったく大きく、眼はややくぼんでおり、間隔は離れています。
マズル(口吻部)は長く広く、鼻腔は大きく、鼻先は暗色になっています。
耳は大きな垂れ耳です。
喉にはたるんでおらず、皮膚はしっかりと張っています。
胸は深く、腹がよく締まっていて、体つきは筋肉質でたくましいです。
尻尾は長くて先細りでしています。
運動時には尻尾をピンと立てています。
飼いやすさ
群れで狩りを行っていた犬種ですので、出来れば数頭、多頭飼いできる人が望ましい犬種です。
必ずしもハリア同士で多頭飼いする必要はなく、他の犬種でも構いません。
ハリアは群れで仲良く暮らすことが好きな犬種ですので、争いを好まない、穏やかな性格をしています。
主人や、家族、子供にも、家で飼っている他の仲間の犬にもよく従います。
集団として統率がとれた行動をしている犬種の場合、一頭だけ飼うと服従する性質が極めて低くなことがありますので、出来れば多頭飼いしたい犬種です。
人なつこく、よく言うことを聞く犬ですので、幼犬期のうちにしっかりとしつけておきたいところです。
いたずらや遊びが大好きな犬ですから、使ってよいおもちゃを与えておき、大切な物は犬の手の届かないところに片付けておく必要があるでしょう。
ムダ吠えも比較的多い犬種で、人が来ると吠えますし、帰ってしまうと暇になってまた吠えるほどです。
よく吠えるから番犬に向いているかと思えば、噛む性質や攻撃性は極めて低くて、泥棒を警戒するどころか、自分から喜んで近寄って行くほどですから、あまり優秀な番犬にはならないかもしれません。
よほどひどい事をされなければ、人を噛むようなことはないでしょう。
活発な犬ですので、一日一時間程度の散歩が必要となります。
散歩をさせないでおくとストレスをため、問題行動を起こしやすくなります。
しつけにはしっかりと時間を掛け、繰り返し行いましょう。
悪いことをしたら注意してやめさせるようにします。
ブラッシングやシャンプー、寝床について
堅い短毛が密生している短毛種ですので、毛の手入れは簡単です。
体臭はありますが、特に強い方ではないので、時々、蒸しタオルや濡らした雑巾で体を拭いてあげて、本格的なシャンプーは1〜2ヶ月に一回程度で十分でしょう。
ただし、換毛期には根気よく抜け毛を取ってあげましょう。
ブラシで毎日丹念に取るようにします。
時々、マッサージやブラッシングをして血の循環をよくしてあげましょう。
外耳炎と眼疾患に注意
垂れ耳の犬ですので、週に1度は耳の内側を掃除します。
垂れ耳ですので、通気性が悪く、外耳炎などの疾患にはかかりやすい犬種となります。
黒っぽいものやベタベタとした耳垢が大量に出る場合は耳の疾患に掛かっている恐れがありますので獣医師に相談しましょう。
ハリアのブリーダー情報
日本でハリアを繁殖されているブリーダーの情報を見つけることができませんでした。
もしご存知の方がいらっしゃいましたら、メールフォームから教えて頂けましたら幸いです。
ハリアを飼育されている方のブログ
日本でハリアを飼育されている方のブログやサイトを見つけることができませんでした。
もしご存知の方がいらっしゃいましたら、メールフォームから教えて頂けましたら幸いです。
ハリアの紹介動画
American Kennel Clubのハリアの紹介動画です。
本編は28秒で、解説は英語です。
元気に駆け回るハリアや、実際のサイズ感が見て取れるようになっています。