前立腺炎は、前立腺が炎症を起こしている症状のことをいいます。
このページでは前立腺炎についての症状、原因、治療方法、予防方法をご説明します。
ただし、あくまでも参考として捉えてください。
決して当ページの内容だけで素人判断はせず、問題がありそうな場合は速やかに獣医師に相談してください。
症状
前立腺炎には急性のものと慢性のものがあります。
前立腺で繁殖した細菌が、膀胱にまで広がって膀胱炎を引き起こすこともあります。
急性の前立腺炎
- 発熱
- 嘔吐
- 食欲不振
- 排尿障害
- 血尿
- 尿が臭う
- 元気がない
- お腹の痛み
- 前立腺肥大
急性の前立腺炎では、痛みや発熱などを伴ったわかりやすい症状がでます。
痛みが出ているため、背中をまるめてうずくまり、お腹を触られることを嫌がることもあります。
症状がある程度進むと、尿が濁ったり、血尿が見られるようになります。
慢性の前立腺炎
慢性の前立腺炎には目立った症状がみられないため、わかりにくく、前立腺の肥大も見られません。
原因
尿道からはいった細菌が、前立腺に感染して炎症を起こしたものです。
多くの場合で前立腺の肥大が見られます。
治療
X線検査で前立腺が肥大していないか確認したり、直接肛門の中に指を入れて前立腺が肥大していないかどうか触診を行います。
そして血液検査で前立腺炎の状態を診断します。
前立腺に感染している細菌に対して効果が高い抗菌剤や抗生物質を選択し投与します。
予防方法
若いうちに去勢手術をしておくことが効果的です。
去勢を行うことによって男性ホルモンの分泌が抑制されますので前立腺炎にかかりにくくなります。
前立腺炎の再発防止の施術としては、最も効果的な方法です。
どうしても繁殖に使いたいといった理由などで、犬の去勢を行わない場合には、前立腺退縮薬という薬を投与することによって前立腺炎を予防することがあります。