睾丸腫瘍は、睾丸内の細胞が腫瘍化することにより発症する病気です。
このページでは睾丸腫瘍についての症状、原因、治療方法、予防方法をご説明します。
ただし、あくまでも参考として捉えてください。
決して当ページの内容だけで素人判断はせず、問題がありそうな場合は速やかに獣医師に相談してください。
症状
睾丸が腫れて大きくなったり、片睾丸など潜在性睾丸の犬は腹腔内の睾丸が腫瘍化し、腹部が膨れたり、硬くなります。
他には長期間に渡る左右対称の全身的な脱毛や、太腿付近の色素沈着、オスなのに乳房が大きくなるといったメス化などの症状が見られる場合もあります。
セルトリー細胞腫の場合、片方の睾丸が巨大化します。
潜在性睾丸の犬は、健康な犬の10倍以上の発症率を持っています。
原因
比較的高齢の陰睾、片睾丸といった潜在性睾丸の犬に多い病気です。
通常、睾丸は玉袋に入った状態でぶら下がっており、温度を比較的低く保つことができますが、潜在性睾丸の犬の場合、温度が高くなってしまうため腫瘍化しやすいと考えられています。
腫瘍化した細胞から、女性ホルモンが多く分泌されることにより症状が出ます。
掛かりやすい犬種
- カニンヘン・ダックスフンド
- キング・チャールズ・スパニエル
- トイ・プードル
- ポメラニアン
- ミニチュア・ダックスフンド
- ミニチュア・シュナウザー
上記のように、ミニチュアやトイ種に多い病気です。
治療
レントゲン検査や超音波検査を行って睾丸の位置を確かめたうえで摘出手術を行うのですが、潜在性睾丸の場合レントゲンや超音波で探しても見つけにくいことがあり、開腹して直接探す方法をとられることもあります。
腫瘍が悪性だった場合は、手術後に抗癌剤の投与も同時に行われます。
予防方法
オス犬の睾丸が生後3ヶ月を過ぎても降りてこない場合には注意しましょう。
潜在性睾丸の犬の場合、どうしても繁殖に使いたい理由が無ければ、去勢手術を行うことが好ましいといえます。
普段から陰嚢内の睾丸の有無と大きさの変化に気をつけましょう。