コクシジウム症とはコクシジウムという原虫が犬の腸に寄生することによっておこる病気です。
このページではコクシジウム症についての症状、原因、治療方法、予防方法を解説いたします。
ただし、あくまでも参考として捉えてください。
決して当ページの内容だけで素人判断はせず、問題がありそうな場合は速やかに獣医師に相談してください。
症状
幼犬がかかりやすい病気です。
しつこい下痢で、血便や粘膜便が見られます。
症状が進むと発熱や脱水症状、貧血、栄養失調などになり、生育不良になったり、痩せ細って死んでしまうことさえあります。
また体力を消耗して激しく体が衰弱したことにより、別の病気の二次感染を起こし死に至ることもある病気です。
慢性化すると無症状になります。
原因
コクシジウム原虫という、肉眼では見ることができない、大変小さな寄生虫が腸に寄生することによって発症します。
小腸に寄生したコクシジウム原虫が腸の粘膜を傷つけることによって下痢などの症状が引き起こされます。
体力がある成犬の場合、コクシジウムに寄生されても症状がでることはありませんが、オーシストというコクシジウムの卵を便と一緒に排泄しますので、その排泄物が感染経路となり、他の犬に広がることがあります。
下痢を引き起こした動物を放置しているようなペットショップやブリーダーの子犬は、コクシジウム症に感染している恐れがありますので注意が必要です。
治療
サルファ薬という抗生物質によくにた働きをする抗菌剤を投与します。
更に脱水症や貧血、栄養不良などに対して輸血や点滴などの治療も行います。
体力を回復させるために、栄養価の高い餌を与えます。
回復には数週間かかります。
予防方法
コクシジウム原虫に寄生されていても、わかりやすい症状がでないことがありますが、ストレスや環境の変化などで犬の体力が落ちた時に突然発症することが多いため、犬を迎え入れた時にはまず獣医師に検便してもらうといいでしょう。
糞をしたらすぐに片付けることを徹底させ飼育環境を衛生的に保ちましょう。