犬条虫症(瓜実条虫症)とはサナダムシの仲間の寄生虫に寄生された病気です。
このページでは犬条虫症についての症状、原因、治療方法、予防方法を解説いたします。
ただし、あくまでも参考として捉えてください。
決して当ページの内容だけで素人判断はせず、問題がありそうな場合は速やかに獣医師に相談してください。
症状
- 肛門をかゆがって地面に擦り付ける
- しきりに肛門を舐める
- 体重の減少
- 食欲不振
- 下痢
- 切れた体節が落ちていたり肛門についている
多数に寄生されている時には下痢や食欲不振や体重減少などの症状が見られることもありますが、わかりやすい症状を表さないことも珍しくありません。
条虫は便と一緒に出てこないため、寄生されていることに飼い主が気付かないことも多くなっています。
切れた体節が糞や肛門付近に付着していることがあります。
その切れた体節が肛門付近にあると痒みが生じるため、犬はしきりにおしりを舐めたり、地面に擦り付けるような動作をします。
犬舎内の犬の寝床をよく確認してみると、体から出た条虫の体節が乾燥したものが落ちていることもあります。
原因
瓜実条虫(うりざねじょうちゅう)とも呼ばれる、サナダムシの仲間が犬の体内に入り、寄生して起こります。
条虫は犬の栄養を吸い取っていますが、他の寄生虫のような激しい症状を起こすことは稀です。
条虫は70センチにもなる大型の寄生虫です。
100以上もの体節が連なっているのですが、体節のどの部分が切れたとしても、頭さえ残っていれば死ぬことはありません。
繁殖の際には卵の詰まっている体節を切り離し、排泄物と一緒に体外に出します。
この卵をノミの幼虫が食べ、ノミの胎内で卵が孵化します。
条虫を持ったノミが犬に寄生し、犬が体を舐めるなどしてノミが体内に入ることによって条虫が犬に寄生します。
条虫症になるのも問題ですが、条虫はノミを媒介して感染するため、ノミのつくような環境での飼育にも問題があるといえるでしょう。
治療
駆虫薬や皮下注射で治療できますが、条虫には効かない虫下しも多いので、条虫専用の駆虫薬を処方してもらいましょう。
また、必要があれば引き起こされている症状に合わせた対症療法を行います。
ノミの駆除を徹底的に行なって、再感染を防ぎましょう。
予防方法
飼い犬の体や、寝床など、徹底したノミの駆除が条虫予防にも繋がります。
ノミ取り首輪や、のみとりシャンプー、フロントラインプラスのような医薬品を使って予防するのもいいでしょう。