真菌症とはカビの一種である真菌が皮膚に感染して起こる、伝染性の皮膚病です。
真菌にはいくつかの種類があるのですが、白癬と呼ばれるものが多く、これは人間の水虫やタムシに似た種類のものです。
症状
初期にはフケが出て皮膚が赤くただれるようになり、かさぶたができたり、徐々に脱毛が進行します。
症状が進行するにつれ円形の脱毛範囲は広がっていってただれた箇所も大きくなりますが、犬自体は痒がらないことが多いようです。
しかし、そのただれたが箇所が別の最近などに感染して炎症をおこすと、かゆがったり痛がるようになり、患部を舐めることがあります。
この皮膚病は他の犬や猫、人間にも感染しますので、できるだけ犬に触れないようにします。
原因
カビの一種である白癬菌に感染したことによって起こります。
このカビに感染した野良犬や野良猫との接触によって感染することが考えれます。
犬から犬。猫から犬という感染だけではなく、飼い主が外で犬や猫を触ったあと、手を洗わずに飼い犬を触り観戦するという経路も考えれます。
この菌は土の中に生息しているものがあり、外飼いで土の上で生活している犬や、穴を掘るのが好きな犬、土の上で転がりまわることが好きな犬に発症しやすいです。
免疫力の高い健康な犬は、仮に菌がついても自然治癒しますが、皮膚の抵抗力が低下した状態の犬は病気が進行していきます。
短毛種よりも長毛種のほうが発生しやすいのも特徴です。
それは、長毛のほうが菌に接触しやすいことと、菌にとって居心地のいい適度な湿度になっていることが多い点です。
治療
全身の被毛を刈り外用薬や抗生物質を用いてカビを取り除きます。
治療にはかなりの時間が掛かります。
1ヶ月以上掛かりますので根気との戦いです。
かならず根治させる必要があります。
治療の途中で止めてしまうと、それまでの努力が水の泡になります。
予防方法
猫や人間にも感染しますので、感染した犬や猫に触れた後は綺麗に手を洗って消毒しましょう。
真菌は乾燥や紫外線に弱いため、皮膚を舐めないようにエリザベスカラーを装着して、日光浴をさせるといいでしょう。
普段から皮膚を清潔に保っておくことも、真菌症や白癬の予防になります。