犬は動くものを追いかける習性をもっています。
目の前を素早く横切ろうとした猫などを追いかけたがります。
犬によっては、走る子どもや、バイクや自動車を追いかけたがる子もいます。
このページでは犬が持つ動くものを追う本能について解説いたします。
動くものを追いかけるのは習性
犬はボールやフリスビーなどの動くものを追いかけることが大好きです。
特に猫などの小動物を追いかけることを楽しみにしています。
ちなみに、うちで飼っている犬も、猫を見かけると追いかけようとします。
しかし、猫が逃げずにこっちを向いてフーとうなると、びびって追いかけなくなります(笑)
犬が動くものを追いかけたがる理由は、獲物を捕らえるための狩猟本能から来ています。
獲物を捕らえる猟犬や、羊や牛の群れを追い掛け回してコントロールする牧羊犬・牧畜犬は、この野生の本能を利用してトレーニングされています。
犬は動物を追いかける習性や行動を、遊びの一環として教えられ、楽しみながら覚えていくのです。
犬から逃げると余計追いかけられることも
犬がボールやフリスビーを遊びながら追いかけるぶんには問題ないのですが、追いかける対象がおもちゃではなく、人間やバイク、自転車、車、猫などになると、思わぬ事故が起こることもありますので注意が必要です。
ボーダー・コリーの多いと言われている、自転車や自動車、バイクを追いかける習性。
これは羊を追いかけることを生業としているボーダー・コリーがもって生まれた習性だといえるでしょう。
ちなみに筆者が飼育している犬もボーダー・コリーですが、うちのボーダー・コリーに限っては車や自転車、バイクなどを追いかける癖はもっていないかったため助かってはいます。
しかし、散歩中に自転車に飛びかかろうとして苦労しているボーダー・コリーを見かけたこともありますので、何でもかんでも追いかけないようにトレーニングすることは重要です。
自転車を運転している最中に、突然、犬に追いかけられたら、普通の人ならびっくりしてしまいます。
いくら自転車が速いとはいえ、全力で走る犬には追いつかれてしまいますから、焦って転倒してしまう恐れも十分に考えられます。
また、自動車やバイクを追いかけて、車道に飛び出してしまうと、人に迷惑もかかりますし、犬自体も交通事故にあってしまって不幸になってしまいます。
公園であっても、そこでサッカーなどをして遊んでいる子どもを標的として追いかけてしまう犬も困りものです。
犬は遊び相手だと考え追いかけているだけで悪気はないのですが、追いかけられた子どもにとっては非常に怖い体験になります。
子どもは突然犬に追いかけられたので、逃げ切る為に必死に走ります。
子どもが逃げるので、犬は余計に楽しくなり、犬も興奮して、どこまでも追いかけ続け、転倒させて怪我させてしまうことも考えられます。
もちろん、どれだけ足が早くても、人間の足で犬を振り切ることは不可能です。それが例えウサイン・ボルトであったとしても、小型犬を振り切ることさえできないでしょう。
それだけ犬の身体能力は高いのです。
このような事故が発生しないためにも、飼い主は犬をしっかりとしつけ、コントロール下におく義務があります。
そのためにも、散歩中は絶対にリードを離さずにしっかりと持っておくことが重要です。
リードは必ず装着
リードは必ず装着し、ノーリードが許されているドッグランなどの施設以外では外さないようにしましょう。
犬のことが好きな人なら、穏やかな表情をした犬を怖がることはありませんが、犬のことが嫌いな人や、犬のことを知らない人にとっては、放し飼いになっている犬は恐怖対象以外のなにものでもありません。
例え絶対に人を噛まないおとなしい犬だったとしても、ノーリードの犬を見るだけ恐怖を感じる人がいることは認識しましょう。ノーリードで怖がらせてしまう行為は暴力だとも言えるのです。
リードがついていれば、安心して横を素通りできるのですが、リードがついていないために怖くなってしまうことを犬は察知し、自分が優位だと考え、その人間を追いかけて追い詰めようとしてしまうことがあります。
そもそも、犬に突然追いかけられたら、普通の人はその場で立ち尽くすか、逃げるかしかできないでしょう。
その逃げる方向が車道だったと考えたら、その人が車に轢かれてしまうかもしれませんし、その人を追いかけた犬が交通事故に合ってしまうかもしれません。
交通事故が起きてしまうと、人間も犬も、車を運転している運転手の誰もが不幸になります。
このような不幸なことが起こしてしまわないためにも、犬にはリードの装着を徹底しましょう。