外耳炎は犬も掛かる耳の外耳部分の炎症です。
さまざまな原因で炎症を起こす場合があります。
このページでは外耳炎についての症状、原因、治療方法、予防方法をご説明します。
ただし、あくまでも参考として捉えてください。
決して当ページの内容だけで素人判断はせず、問題がありそうな場合は速やかに獣医師に相談してください。
今回の記事の目次
症状
- 耳から悪臭が漂ってくる
- 黄色や茶褐色のどろっとした耳垢がたまる
- 頭を振る
- しきりに後ろ足で耳をかく
耳の痒さや違和感から、いつも後ろ足で耳をかいていたり、首を振って耳をバタバタと振り回します。
外耳炎になると、悪臭を放つ黄色や黒、茶褐色の耳垢が外耳道にたまります。
この耳垢は何度掃除してもすぐに出てきます。
「うちの子はすぐに耳が汚れるから、掃除が大変」とおっしゃる方もいらっしゃいますが、すぐに汚れるのは通常のことではなく、病気ですので、獣医師の診断を受けましょう。
症状が進行すると、炎症は耳介まで進み、赤く腫れ、ただれてきます。
原因
- マラセチアなどの真菌感染
- ブドウ球菌による細菌感染
- ミミダニ(耳疥癬、ミミダニ症)
- アレルギー
- ホルモン異常
- 耳に入った水や水分、湿気
- シャンプー
- 昆虫などの異物
- 耳そうじのしすぎ
耳の中が手入れされておらず、汚れていたり、ミミダニが寄生していることによって引き起こされることや、マラセチアなどの真菌感染、ブドウ球菌による細菌感染などがあります。
他にもアレルギー性皮膚炎の初期症状や、ホルモン異常、水、シャンプー、昆虫などの異物、手入れのしすぎによって引き起こされる例もあります。
重症になると各種の抗菌剤が効きが悪くなることもあります。
耳の手入れは重要ですが、耳掃除のしすぎ、力の入れすぎなどで外耳炎を引き起こしている例もありますので、耳掃除の方法にも注意が必要です。
治療
動物病院で菌の種類検査確認し、相応の抗生物質などで対処します。
耳の中の患部に軟膏などの薬を塗る際には、耳毛を抜いてから行います。
外耳炎は治りにくく、慢性化しやすいので、根気強い治療が求められます。
予防方法
週に一度は耳の中をチェックしておきましょう。
耳の掃除は2週間に1回くらい行うといいでしょう。
耳の汚れを掃除し耳全体もマッサージしてやりましょう。
綿棒で耳道を強くこすってしまうと傷つけてしまい炎症の原因になったり、炎症を悪化させてしまう場合がありますので、優しく行いましょう。
また、汚れがひどいときに、綿棒を深くまでいれてしまうと、汚れを耳の奥に押しこむことになってしまいかえって逆効果になります。
ひどい汚れの場合に動物病院で診てもらいましょう。
耳の中に水が残っていて、蒸れたり、湿気たりすると外耳炎にかかりやすくなります。
シャンプーや水泳、雨の散歩の後は、耳の中の水気をしっかりととって、乾かしましょう。
垂れ耳の犬は特に注意
外耳炎は垂れ耳の犬や、アレルギー体質の犬がかかりやすい病気です。
垂れ耳の犬は、耳の中の通気性が悪いため、真菌などが繁殖しやすいためです。
垂れ耳の犬を飼育されている方は常に耳の中のチェックと耳掃除につとめるようにしましょう。