2015年10月11日に放映された朝日放送のテレビ番組、ペットの王国ワンだランドのレポート記事をお送りします。
前回は日本全国のスター動物の紹介と、長崎のご当地ペットフードが紹介された放送49回目のペットの王国ワンだランドの感想記事をお送りしました。
今回は両目とも失明し、義眼をインプラントして過ごしている柴犬に密着します。
麻里子のもっと知りたいのコーナーでは、篠田麻里子さんが、日本で唯一の、小学校の敷地の中にある水族館に取材に行かれました。
それでは、第50回目の放映分のレビューをお送りします。
今回の記事の目次
突然の病を乗り越えた柴犬の物語
神奈川県茅ヶ崎市に住む、柴犬のミッチーは13歳です。
13歳というと人間の年齢に換算した場合、70歳になります。
年を重ねて重ねて足腰が弱っても、朝と夕方、1日2回の散歩は欠かせません。
海が近いので、ミッチーが大好きな砂浜まで散歩に行くこともあります。
散歩から帰ってくるとシニア用のドッグフードを食べます。
食事は1日2回で、太り過ぎないように調整されています。
食後にはデザート代わりにシソをもらいます。
他の野菜は一切食べないのですが、シソだけは大好きだそう。
ミッチーは両目とも失明している
ミッチーは両目とも失明していて、全く見えていません。
家族は目の見えないミッチーのために、様々な配慮を行っています。
家具の配置は一切変えていませんし、テーブルはミッチーが怪我しないように、角のない、丸いテーブルに買い換えました。
そして、両目には義眼を作ってもらっていれています。
普通に散歩しているときは、目が見えない犬には見えません。
ミッチーが家にやってきたのは今から13年前の2002年のことです。
その時は目には異常はなく、元気な子犬でした。
しかし、2007年のミッチーが5歳の時に、病は突然、ミッチーを襲いました。
今まであまり家族の元にやってこなかったのに、突然やってきて、目をかいたり、目を瞑ったりして元気がなくなってきました。
病院にすぐに連れて行って、診断してもらった結果は、緑内障でした。
緑内障とは目の中を循環している水がうまく排出されず、眼球に圧力がかかることによって視神経が圧迫され、症状が進むと痛みを訴え、失明してしまう病気です。
特に柴犬、アメリカン・コッカー・スパニエル、シー・ズーなどに多い病気で、年間約7,000頭に発症しています。
ミッチーの左目は緑内障発症から2日で失明してしまいました。
失明しただけでは終わらないのが緑内障の怖いところで、失明しても目の痛みが続くことがあります。
眼圧を下げる目薬を投薬し続けましたが、痛みはおさまらず、震えは止まらなかったそうです。
そんなミッチーを救ってくれたのがどうぶつ眼科EyeVetです。
先生がおっしゃるには、眼圧が40を超えてしまうと、痛みがでるようです。(通常、中型犬の眼圧は15〜20)
目薬をつけたとしても良くならない場合は、シリコンインプラントという義眼で永久的に痛みを取ることができますし、目薬も不要になります。
飼い主さんは、目の見た目はどうでもよかったが、痛みだけはとってあげたいと考えていたとおっしゃっていました。
「見えなくて痛いだけの目はいらない」と考えたそうです。
義眼を埋め込む手術を行い、数日後には元気にボールを追って走り回れる程に回復していました。
右目だけで普段どおりの生活が送れるようになりました。
しかし、2008年になって、今度は右目に激痛が走るようになりました。
朝起こしに行ったら、目は瞑っているし、涙をだらだら流して動けなくなり、震えていました。
病院に行ったことろ、右目の眼圧は通常の3倍になっており、右目にも緑内障が発症したことがわかりました。
右目の眼圧があがったことにより、眼球は大きく膨張しています。
なんとか右目の視力は残したいと、毎日6回の目薬を投薬していましたが、徐々に視力は衰え目の中が出血してくるようになりました。
2010年に右目も義眼手術を行い、ミッチーは光を失いました。
視力は失いましたが、犬は嗅覚と聴覚が優れているため、人と比べればダメージは少ないようです。
飼い主さんは、綺麗な義眼にしてもらったことによって、時々、目が見えないということを忘れてしまうほどだとおっしゃっています。
それによって飼い主も平穏になるし、犬にもそれが伝わり平穏になり、のんびりした毎日が送れるようになると感じているそうです。
ミッチーと一緒に暮らすタロ兵衛と貫太
この家ではミッチーの他に、タロ兵衛(17歳)と貫太(推定5歳)の柴犬が暮らしています。
貫太は震災保護犬でした。
2011年の東日本大震災で飼い主とはぐれ保護された犬です。
タロ兵衛は飼育放棄犬でした。
元の飼い主が寝たきりになってしまい、飼育できなくなったので殺処分されそうになったところを保護されました。
タロ兵衛もミッチーと同じで盲目です。
貫太もタロ兵衛も、保護団体のシェルターで出会い、この家にやってきました。
車でお出かけ
この撮影日は3頭で車にのってお出かけに行きました。
この日はみんなが大好きな、砂浜にやってきました。
とても良い表情で砂浜での散歩を満喫する3匹でした。
飼育放棄犬について
飼い主が飼育放棄した犬は、平成25年度で11,769頭で、飼い主自らの手によって保健所に持ち込まれているそうです。
- 高齢により面倒が見られなくなった
- 引越し先がペット禁止なので
- 思っていたより臭いから
- 長期の旅行に行くから
など、信じられない理由で飼育放棄されている悲しい犬も多いそうです。
犬を飼う前に、犬を飼うデメリットもよく調べておいたうえで、犬の十戒を頭に叩き込んでから飼育を始めてもらいたいものです。
震災保護犬について
東日本大震災の警戒区域内で飼い主と離れ離れになり保護された犬と猫は5600匹以上になります。
貫太は飼っているのではなく、震災保護犬を預かっているという扱いになっているそうです。
日本で唯一、小学校の中にある水族館
- 横浜市中区本牧間門29-1
- 電話:045-622-0005
- FAX:045-622-5949
篠田麻里子さんがやってきたのは、小学校です。
この学校は元々、海のすぐ近くにあったのですが、埋め立てにより海から離れてしまうことになりました。
そこで57年前、今まで通り海の生き物と触れ合えるように、学校の中に水族館が作られました。
30種類150匹の生き物が飼育されています。
この水族館は一般にも解放されていて、平日の9時から17時まで、無料で入館することができます。
南の海エリア
- ルリスズメダイ
- デバスズメダイ
- オジサン
こちらの水槽では様々な、南の海に生息する美しい熱帯魚が展示されています。
ヤドカリの水槽
こちらの水槽は海の生き物に触れられるタッチング水槽です。
ヤドカリやヒトデ、ナマコが飼育されています。
ドチザメの水槽
温和な性格のドチザメが飼われています。
エサやりは1日1回で、小魚を与えています。
アジを分割して、頭はドチザメに与え、胴体はウツボに与えるそうです。
水族館委員会の仕事
水族館委員会の子どもたちは休み時間を利用して、水族館の世話をしています。
エサやりも決められていることをこなしているわけではなく、自分たちで考えて行っているそうです。
責任感をしっかりと持って仕事をこなしているようでした。